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宅建受験界の常識・非常識

このコーナーでは,
宅建受験界では常識とされているけど,じつは大間違い…というテーマについて,
お話をしたいと思います。

1.“アウトプット至上主義”のウソ

私は,
予備校での講義の際に受講生に対して,何度も何度も繰り返し,次のことを訴えるようにしています。
問題集のみの学習に偏るな! テキストの学習をおろそかにしてはいけない…」と。

テキストの暗記作業と問題集の解答作業をバランスよく行いなさい…というアドバイスです。

私はこれを“50対50の法則”と呼んでいます。
テキストと問題集の学習割合を,文字通り“5割vs5割”にしなさい…という意味です。

テキストの暗記作業は,苦痛なものです。

それに比べて,
問題集の解答は,クイズを解いているようなもので,
テキストの暗記よりも,取り組みやすい人が多いと思います。

コレに輪をかけて,「宅建は,過去問だけやっていれば,うかる…」といった意見が,
宅建受験界ではよく飛び交っているので,この傾向に,さらに拍車がかかってしまいます。

でも,これは大間違い。

だって,インプットしたものしか,アウトプットできないからです。

“アウトプット至上主義”を唱えている人は,
アウトプットを通じて(問題集の解答解説等を活用して…)インプットもしちゃいましょう…
という考えだと思いますが,
それだったら,元々インプット用に作成されているテキストを上手に活用し,
問題集は,アウトプット用に徹する…という利用のほうが,はるかに効率的です。

それに,過去問を何度解いたところで,過去問と“全く同じ問題”が出るわけではありません。

過去に出たことのある項目と同じ項目が出題されても,
ひっかけパターンや事例の内容などを変えて出されるハズで,
このような“変化球”に対応するためには,
“基本”がしっかりしていないと,ジャストミートできません。

テキストでの学習をおろそかにしてはいけない…
ということを,みなさんにはぜひわかってほしいのです。

2.“目標36点”のウソ

宅建試験のここ6年間の合格ラインと合格率は,次のとおりです。

合格ライン合格率
平成18年50問中34点(5点免除者は,29点)17.1%
平成19年50問中35点(5点免除者は,30点)17.3%
平成20年50問中33点(5点免除者は,28点)16.2%
平成21年50問中33点(5点免除者は,28点)17.9%
平成22年50問中36点(5点免除者は,31点)15.2%
平成23年50問中36点(5点免除者は,31点)16.1%

この表からわかるように,宅建試験は,
合格率がおおむね15~18%になるよう合格ラインを調整する…合格ライン変動型の試験です。

したがって,
毎年,合格ラインに変動が生ずるわけですが,
過去において,合格ラインの最高点が「36点」であったため,“36点を取る!”というスローガンが,
よくうたわれます。

その結果,
とにかく「36点を目指す…」と考えている方は,多いと思うのですが,
このような考え方は,かえって合格を遠ざける…と私は思っています。

「36点」を目指すのではなく,「15%以内に入る…」ことを目標にすべきなのです。

同じじゃないか…とのツッコミが聞こえてきそうですが,ぜんぜん違います!

とにかくいい点数を取ろう…と考えると,
いろんな参考書に手を出したり,模試で点数が伸びないからといってクヨクヨ悩んだり…と,
ろくなことがありません。

私が,予備校で講義をしていると,定期テストや模試の点数に一喜一憂する人がいます。

点数について悩んで相談してくる人には,
「点数が何点だったかを意識するのではなく,予備校が設定した“目標点”に何点足りなかったか…
を意識しなさい。」と指導しています。

“目標点30点の模試で29点を取れたケース”と,
“目標点40点の模試で36点しか取れなかったケース”では,
後者の方が深刻なのですが,そのことに気付いていない方が非常に多いのです。

本試験の合格ラインが,例えば「32点」の年だったら,とにかく「32点以上」が取れればいいのです。

合格ラインが何点であろうと,とにかく36点以上を死守する…と頑なになってしまうと,
試験にほとんど出ないようなマイナーな項目に手を出して,
絶対に正解しなければならない最重要項目の学習がおろそかになり,
結果的に,合格できなくなってしまう…ということが,起きてしまいます。

宅建試験は,
どんな難問でも正解を出す…というタイプの試験ではなく,
落としてはいけない問題を確実に正解することによって,合格の栄冠を勝ち取る…
というタイプの試験です。

ですから,
みなさんには,間違ったスローガンに翻弄されて,
本当にやるべきことを見失ってほしくないと思うのです。

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